若返り成分、スクワレンの効果とは? スクワランとの違いは?
こんにちは。みなさんは「スクワレン」という成分を聞いたことはありますでしょうか?
「スクワラン」なら聞いたことがある、という方は多いのかもしれませんが、実は、「スクワレン」って、「スクワラン」よりもスゴイんです。 ということで、今回は、「スクワレン」の特徴をご紹介します。
この記事の目次
肌を守って若さを保つ成分
私たちの肌は、皮膚から分泌される皮脂(油分)と汗(水分)が自然に混じり合ってできた皮脂膜という天然のクリームに覆われています。
皮脂には、「スクワレン」という成分があり、外敵(紫外線、乾燥、刺激物)から皮膚を守り、皮膚のみずみずしさを保ってくれます。
若々しくてキレイな肌の皮脂には「スクワレン」が豊富に含まれており、若い頃は、約12% くらいあります。そのため、「スクワレン」は、若さを保つ成分とも言われています。
年齢と共にカラダで作られなくなる。
ところが、私たちの体内で生成される「スクワレン」の分泌量は、25歳前後をピークに減少し、皮脂量も減少します。これが、お肌の老化現象のひとつと言われています。
特に女性は男性に比べて、「スクワレン」の減少スピードが早いため、シワやシミなど肌の老化を感じやすく、早めに対策をとる必要があります。
人間は体内から減少するけど、減少しない生物もいる。
「スクワレン」を大量に生成できる生物が、深海サメです。特に深海サメの肝臓には、「スクワレン」が大量に含まれており、体重の約1/4 が「スクワレン」の肝油(肝臓の油)とも言われています。
私たちの体内で「スクワレン」の生成できなくても、深海サメの「スクワレン」などを肌に塗布することで、お肌を強くすることができます。では、いったいどのような効果があるのでしょうか?
スクワレンを肌に塗布すると見込まれる5つの効果
(1) 浸透作用
「スクワレン」の粒子は、とても細かく、1分足らずで毛細血管にまで浸透します。あっと言う間に肌になじむので、ベタつきも感じず、毛穴が詰まることもありません。その上、他の成分の肌への浸透も助けるので、化粧水や美容液などと一緒に塗布すれば、それらもしっかり肌に浸透しやすくしてくれます。
(2) 活性作用
「スクワレン」は、皮膚に酸素を供給する働きがあります。皮膚に新鮮な空気を送って皮膚呼吸を促進するため、皮膚の新陳代謝を活発にしてくれます。
(3) 角解作用
正常なお肌は、皮膚が次々に生成され、角質になり、最後は自然に剥がれ落ちるという流れ(ターンオーバー)が行われています。しかし、お肌が老化すると、このターンオーバーが正常に機能せず、お肌に角質が溜まり、お肌のゴワつき、くすみの原因にもなります。「スクワレン」は、こうした角質の硬化を防ぎ、柔らかくする作用があり、ターンオーバーを正常に導いてくれます。
(4) 乳化作用
「スクワレン」を肌に塗布すると、乳化剤や安定剤などの添加物がなくても、汗や空気中の水分などと自然に乳化し、皮脂膜を作り、お肌の潤いを守ってくれます。若い頃に作られる皮脂膜と同じような天然の皮脂膜を作るので、お肌の弱い方でも安心です。
(5) 殺菌作用
私たちのお肌には、様々な雑菌が生息しています。「スクワレン」は、雑菌がお肌の中に入り込むのを防ぎ、吹き出物やお肌の炎症を予防してくれます。
でも、スクワレンを化粧品にするのは、とっても難しい。
「スクワレン」の驚くべき効果はわかりましたが、「スクワレン」が配合された化粧水などがほとんど存在しないのは、なぜなのでしょうか?
実は、スクワレンはとても酸化しやすい成分なんです。そのため、「適切な保存状態で未開封なら、3年間は安全に使用できなければいけない」という法律に順守して、化粧品を作ることが極めて困難なんです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
「スクワレン」の代替品が「スクワラン」
「スクワレン」の化粧水を作ることができない場合、代替品として、「スクワラン」を配合した化粧水を作る場合があります。「スクワレン」(化学式 C30H50)に、化学的に水素を添加すると、「スクワラン」(化学式 C30H62)という物質を生成できます。
「レン」と「ラン」の1文字違いですが、性質は異なり、「スクワラン」は、安定性に優れていて、化粧品に配合されることが多いです。
ただし、「スクワラン」は、私たちの体内では生成される物質ではないため、お肌に塗布した際の効果は、「スクワレン」よりは落ちます。また、純度の低い「スクワラン」は、エキスを抽出する際に、「アルコール」などの溶剤を使用している場合もあります。そのため、「スクワラン」の化粧水などを使用する際は、必ず製造方法を確認しておきましょう。
ちなみに、「スクワレン」は、サプリメントとしても使用されることもあり、食べることができるくらい安全な成分なので、赤ちゃんやペットにも使用可能です。
しかし「スクワラン」は、食用の成分ではありません。使用する際は、誤って口にしないよう、注意して使いましょう。
いかがでしたでしょうか。
「スクワレン」は、私たちがいつまでも若々しくいるために大切な成分ですが、「スクワレン」だけに頼るのではなく、毎日規則正しい生活をすることも大切です。
特に、腸内環境の改善は、健康にも美容にも良いといわれていますので、合わせて意識して、カラダの外からも中からもキレイになっていきましょう!