真菰(まこも)、マコモダケ、粉末マコモ、の違いを聞いてみた
こんにちは。大平です。おかげさまで、最近、マコモに興味を持った方のお問い合わせを多く頂いております。
お問い合わせの内容で多いのが、マコモとマコモダケに関する内容です。それぞれの違いや特徴などが明確でない愛用者様もいらっしゃるようなので、今回は頂いた質問を元に、それぞれの違いをご説明できればと思います。
さて、今回、質問に答えてくれるのは、コチラの方!
じゃーん! マコモマイスターの菊地さんです!
真菰とマコモダケは、同じなの?
では、さっそくですが、東京都世田谷区の山下さん(仮名)からの質問です。
はい。いきなり来ましたね。この質問が一番多いかも知れませんね。マイスター、いかがでしょうか?
では、お答えします。 まずは、真菰のお話しから。真菰とは、イネ科の多年生植物のことをいいます。道路工事や都市開発が進んだ現在は、あまり見かけませんが、以前は日本では全国いたるところの河川、湖、沼などに自生していました。
そうですね。そして、この真菰は、日本人の歴史の中でとても重要な役割をした植物なんです。イネや稲作文化が中国から日本に伝来する前は、真菰の実や新芽は重要な食料のひとつでした。また、干して乾燥した真菰は、住居の屋根として使われたり、
ゴザとして使われるなど、衣食住の様々なシーンで活躍していました。
真菰は、そんなに身近な植物だったんですね。日本人が生きてこられたのも真菰のお蔭なんですね。真菰に感謝しないといけませんね。
そうですね。その名残もあって、歴史を尊ぶような儀式では、真菰が使われていますし、歴史があって格式の高い神社では、しめ縄などにも使われています。
こんな話もありますよ。元々、真菰(まこも)を食料としていた後に、稲作(おこめ)が伝来したので、「まこも」の「こも」が変化して、「こめ」になり、「お米」になったとか。まあ、これは諸説ありますけど。
そんな話もあるんですね。ますます身近な植物って感じがしてきました。
では、マコモダケについてお話ししましょう。マコモダケはこんな植物です。
そうですね。でも、そう見えるのは当然なんです。元々は真菰ですから。
そうですね。具体的には、真菰の茎の部分に、「クロボ菌」という菌が寄生した場合、茎が太くなっていきます。その茎の部分がマコモダケなんです。料理で使われているマコモダケは、この茎の部分のことなんです。
そういうことだったんですね。ということは、マコモダケも真菰の一部ということですね。
そいういうことになりますね。収穫するとこんな感じになります。
おお! こうやって見ると、茎が太くなっているのがわかりますね。
そうですね。毎年、9月~10月が収穫時期なので、秋の味覚のひとつですね。
粉末マコモは、マコモダケと同じなの?
では、次の質問にいきます。大阪府東大阪市の、松本さん(仮名)です。
はい。松本様、ありがとうございます。マイスター、いかがでしょうか?
まず、結論からいうと、粉末のマコモは、マコモダケではありません。これに関しては、詳しい解説が必要ですね。先ほどの話の中で、「真菰(まこも)」と、「マコモダケ」の違いはわかりましたよね? ここでは、当社の粉末の「マコモ」の説明をします。
3つとも発音が全部同じだから、だいぶややこしくなってきましたね。
そうですね。ここが一番勘違いしやすいところかもしれません。確かに、「マコモダケ」は、料理で使用されるので食用というイメージがありますから、粉末の「マコモ」も「マコモダケ」を加工していると思う方はいらっしゃるかも知れません。しかし、実際は違うのです。
当社の粉末のマコモは、「真菰を人の手で進化させ、発酵させたもの」なのです。
イメージとしては、お米と日本酒の違いに近いのかも知れません。日本酒を作る酒蔵では杜氏という経験を積んだ技術者が、お米をさらに進化させるために、加工(発酵・熟成)させて、日本酒を作ります。この杜氏のような進化させる技術が粉末マコモを作るのに必要なんです。
なるほど。なんとなくイメージできました。その真菰を進化させる過程をもう少し詳しく教えてくれませんか?
まず、大きく成長した真菰を収穫時期に刈り取ります。そして、それらを乾燥して細かくチップ状にします。さらに、それを発酵させ、粉末状にしたら、発酵粉末マコモの完成です。
真菰をお風呂に入れれば、マコモ風呂ができるの?
では、次の質問にいきましょう。神奈川県相模原市の宮原さん(仮名)です。
まずは、勝手に生えている真菰でも、公園や他人の所有地などに生えているものを勝手にとってきたら窃盗罪になりますので、絶対にやらないでくださいね。
では、本題に入りましょう。真菰の葉っぱをお風呂に入れるということですが、葉っぱを水(またはお湯)につけるとひとつ大きな問題が発生します。
それは、水も真菰の葉っぱも腐ってしまうことです。ひとつ例をあげましょうか。大平さんは、ショウブ湯に入ったことはありますか?
端午の節句の時に入る、お風呂のことですよね? 子供の頃、父親と入りましたよ。
ショウブ湯は、基本的には、その日にお湯を落として、ショウブも捨ててしまいます。そのままにしておくと、ショウブが腐ってしまいますからね。ショウブを細かく切っても同じことです。むしろそっちの方が腐りやすいかも知れません。
このように植物の葉っぱを水(またはお湯)につけてそのままにしておくと腐ってしまいます。真菰の葉っぱでも同じことです。たとえ細かく切って入れても、同じです。すぐに腐ってしまいます。
じゃあ、粉末状にしたマコモも同じことですよね? 水に入れて放置すると、すぐに腐りますよね?
当社の粉末のマコモはマコモ菌の働きにより、発酵しているんです。(※お風呂用マコモも発酵しています)
マコモ菌が豊富に含まれている発酵粉末マコモは、とても繁殖力があります。その為、水の中に入れると、水の中の腐敗菌の増殖を抑えてくれるので水もマコモも腐りません。
しかも、腐らないだけでなく、ワインや日本酒のように期間をおけばより、熟成され、品質が向上します。マコモ菌は繁殖する際に人間の体に有益な酵素を生成してくれるのもポイントですね。
ということで、まとめてみた。
そうですね。大平さんも発酵粉末マコモをたくさん取って、健康的で豊かな生活をしてください。